Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
行先は若い者が知っているだろう、私は何にも知らない」
といったようなたよりない話です、どうかしたら、薄々事情を知っていても、うんと脅かされて物を言えなかったのかも知れません。
出入りの駕籠屋の若い者に逢って、その晩の行先を確かめ、庚申塚の近所で、植辰の寮を聴くと、すぐ解りました。が踏込んでみるとそこは空っぽ――。
夜中ながら、近所を叩き起して訊くと、なんでも一と月ほど前に、気の変な武家を出養生に連れ込んだが、若くて丈夫で暴れようがひどく、近所へ聴えも悪いので、間もなくどこかへ移してしまったということが判りました。
駒込まで引返して植辰の本家を叩き起して訊くと、近所の言う通り、庄司家から頼まれて気の触れた若い武家を巣鴨の寮に預かったが、若い丈夫な男が二人付いていても持て余して、とうとう橋場へ運んで行ったというのです。
行先は橋場の船頭の文七という男の家――。
平次と八五郎が橋場へ着いたのは、もう夜が明けて翌る日になってからでした。
「今日一日の辛抱だよ、八。今日中に捜し出さなきゃ、明日は林太郎とお組の死骸が、心中した体でどこかに投り出されるに決っている」