Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
「親分さん」
「大徳屋さん。――あっしは下谷中を駆け廻って、七日の間にこれだけの事を捜り出した。違っているなら違っていると言って貰いたい。――大徳屋の一人娘下谷小町と言われたお菊さんは、父親の手一つで育ったが、何の因果か二つの疾いがあった。一つは癲癇で、一つは――これは言わない方がいい。若い女にはこの上もない恥かしい病気だ」
「…………」
「あらゆる医者にも診せ、加持祈祷の限りを尽したが、十九の春までどうしても癒らなかった。嫁入りも婿取りも諦めていると、江戸で五番とは下らぬ大町人室町の清水屋総兵衛の倅総太郎が見初めて、人橋架けて嫁にくれるか、それがいやなら、持参金一万両で婿に来てもいいという話だ。当人のお菊も親のお前さんも乗気になった。この縁を逃してなるものかと思ったが、悲しいことにお菊には人に明かされない病気がある」
「…………」
徳兵衛は深々と首を垂れて、平次の論告を聴き入るばかりです。
「フト人の噂で聴いた東海坊の祈祷、これを頼むと不思議に験があって三月経たないうちに二つの悪病がケロリと癒った。お前さんも、お菊も、天にも登る喜びで、さっそく婚礼の話を進めたが、――どっこい、東海坊は自分の法力を諸人に知らせるために、癒した病人のことを、みんな言い触らす癖がある――」