Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

お礼殿と許嫁の約束は私から申すまでもなく、最早破談になったことと思います。お礼殿は助十郎殿が御引取り下さるよう――私は召使の組を改めて妻として迎えたいと存じます。組とは別々に誘拐され、何の関わりもないことはただ今まで申上げた通りでございますが、私が行方知れずになって三十日も経たないうちに、助十郎殿と祝言をする気になったお礼殿とは、心構えが違っているように存じます。御親類方のどなたかに、組の親元をお願いしたいと存じます」

肉体的に弱り抜いていても、気丈者らしい林太郎のハキハキした言葉を聴いて、頑固一徹とふれ込んだ父親右京が合点合点をして喜んでいるではありませんか。

振り返ると、石崎平馬も、その娘のお礼もいつの間にやら逃げ出して、縁側には爺やの友吉が付添って、お組は大したやつれもなく、初々しくもかしこまっているのでした。林太郎と同じ宝物蔵のこれは階下の唐櫃の中に入れられていたのを救い出して身を浄めさせ、身扮を改めてここへ呼出したのです。

「平次、それもこれも、その方のお蔭だ。この恩は忘れないぞ」

林太郎はいざり寄って平次の手を取りました。

「いえ、この手柄はあっしじゃございませんよ。