Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

頼みますよ」

八五郎の望みに任せて、お静は膳を拵えてやりました。

「何しろ、あれから働きずくめで、水を呑む隙もねエ」

「能書はそれくらいにして、どんなことがあったんだ」

「佐野喜へ行って、番頭の万次郎のことを訊くと、いやもう滅茶滅茶。奉公人どもは主人の悪いところは、みんな番頭の入れ智恵だと思い込んでいやがる」

「で?」

「店の金だって、どれだけくすねているか解ったものじゃありません。万次郎の荷物を調べてみると、盗み溜めたらしい金がなんと三百両も隠してあるんだから驚くでしょう」

「それからどうした」

「どんな顔をするか見てやろうと、荷物をもとのままにして、山谷の寮から万次郎を呼び返してみましたよ。すると」

「…………」

「店へ帰るといきなり、用事を拵えて自分の部屋へ入り、くすねておいた三百両のうち二百両まで持ち出して、店の金箱へ返すじゃありませんか。稼ぎ溜めた金なら、そんなことをするはずはない」

ガラッ八もなかなかうまいことに気が付きます。

「それからどうした」

「下っ引を呼びよせて、万次郎を見張らせ、あっしは玉姫の多の市のところへ行きましたよ。すると恐ろしい働き者で陽のあるうちから留守だ。