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Japanische Klassiker mit Furigana

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おうごんかめん

黄金仮面

江戸川 乱歩

Lesen Sie 黄金仮面 (おうごんかめん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.357 Zeichen · 287 Bildschirme

Aozora Bunko

た、樹木も何もない平坦な地面に於てであった。彼はお伽噺の悪魔の様に、地面へめり込んでしまったのだ。

二人の黄金仮面が、肉団と肉団とでぶつかり合ったまでは、読者諸君が御承知の通りである。それから獣の様な恐ろしい格闘が五分間程続いた。

腕力は殆ど互角であった。明智は柔道二段の腕前があったが、敵も少し流派の違う柔道を心得ていた。強さも殆ど同じである。

「妙に癖のある柔道だな。併し馬鹿に強い奴だぞ」

明智は組んずほつれつしながら、そんなことを考えた。

だが、正邪相闘う場合には、どうしても悪人の方に弱味がある。仮令少し位力がまさっていても、勝てるものではない。殊に黄金仮面の場合では、明智の方は、仮面がとれても少しも構わぬに反し、賊の方は、仮面がはずれ、敵に素顔を見られたら、身の破滅なのだ。自然思う存分の働きが出来ぬ。

明智もそれを充分心得ていたので、格闘に際しては、ただ相手の仮面を狙った。一本でも仮面に指がかかれば、もうしめたものだ。それを引きちぎって、素顔をむき出しにしてやろうと、そればかり考えていた。

賊は明智のすばやい指先が、仮面に飛んで来るのを防ぐ丈けで精一杯だった。