Japanische Klassiker mit Furigana
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おうごんかめん
黄金仮面
江戸川 乱歩
Lesen Sie 黄金仮面 (おうごんかめん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.357 Zeichen · 287 Bildschirme
「君、日本にはこんな大仏様がいくつあるか知っているかい」
「そんなことを知るもんか。サア、ポスターなんかあとにして、尾行だ。ここまで追跡して、今見失ったら、取返しがつかんじゃないか」
波越氏はプリプリして云った。
「何だか気分が悪いのだ」明智は額を押えて眉をしかめて見せた。「尾行は君達二人でやってくれ給え。僕はもう帰るよ」
「困るなあ。そんなことを云い出しちゃ。君、本当に気分が悪いのかい」
「ウン、本当だ。迚も歩けない。あとはよろしく頼む。僕は車で帰るから」
問答をしている間に、白い大男はズンズン歩いて行く、大分隔たってしまった。
もうこれ以上愚図愚図してはいられない。
「じゃ、結果は電話で知らせるよ。大切にしたまえ」
波越警部は、あきらめて、刑事と共に大男のあとを追って行った。
警部を見送った明智は、柵の中にいる旅行案内係に近づいて何か忙しく尋ね始めた。その様子を見ると一向病気らしくもない。どうも変な鹽梅だ。
それはさて置き、波越警部達は、あくまで執念深く、テクテクと巨人のあとをつけて行った。西洋人はやっぱり車に乗りもしないで、健脚にどこまでも歩き続ける。