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Japanische Klassiker mit Furigana

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おうごんかめん

黄金仮面

江戸川 乱歩

Lesen Sie 黄金仮面 (おうごんかめん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.357 Zeichen · 287 Bildschirme

Aozora Bunko

最早この隠れ家を捨てて立退く外はない。だが、立退くと云って、目立ち易い異国人の一隊がどこへ立退く先があるだろう。

日頃のルパンであったら、ドジを踏んだ四人の部下を、こっぴどく叱り飛ばしていたに違いない。又仇敵明智小五郎を面前に引きずり出して、得意の毒舌をふるったことでもあろう。だが今は流石のルパンもそれどころではなかった。一刻を争う危急の場合だ、一秒を惜しんで、前後の所置を考えなければならぬ。

「自動車を二台、いつもの所へ用意して置け。それからこの荷物を運び出すのだ」

ルパンは立上って、早口に異国の言葉を怒鳴った。

命令一下、二人の部下が地下道へと飛び込んで行った。附近に隠してある自動車を引き出す為だ。

「明智の奴はどうしましょう」

「その辺の鉄骨へ縛りつけて置け。俺は血を見るのは嫌いだ。併しこの黄色い悪魔丈は我慢がならん。荷物を運び出したら爆発薬の口火に点火して置くのだ」

鉄骨に縛りつけられた明智は、奇妙な唸り声を立てて、未練らしく、もがき廻った。

まぶかに冠った運転手帽、猿轡の上から鼻と口とを覆った広いハンカチ、暗いカンテラの光では、殆んど顔も見分けられぬ、みじめな姿だ。