Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おうごんかめん

黄金仮面

江戸川 乱歩

Lesen Sie 黄金仮面 (おうごんかめん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.357 Zeichen · 287 Bildschirme

Aozora Bunko

二人はそこを潜って外に出ると、ダラダラ坂の芝生と、低い生垣の向うに、漫々たるC湖が拡がっている。その岸に一艘のモーターボート。侯爵家の遊覧舟だ。

「お前、モーターボートが動かせるか」

「エエ、出来ますわ」

「そいつは幸だ。じゃ、お前一人で、それに乗って逃げ出すんだ」

「でも、どっかへ上陸したら、すぐ捕ってしまいますわ」

「だからよ。それにはちゃんとうまい用意が出来ているのだ。……」

男が何かボソボソと囁くと、小雪はビックリして、ボートの中に横たえてある、ステッキよりは少し長い竹竿を見た。

「マア、これで?」

「ウン、この追手を逃れるには、その位の苦労は当り前だ。お前は人殺しなんだぜ」

「エエ、やりますわ。どうせ絞首台に送られる身体です。死んだ積りでやれば、女でもその位のこと、出来ない筈はありませんわ」

小雪は決然として云い放つと、単身ボートに乗り込んだ。エンジンはいつでも動く様に準備が出来ている。

「オット、それを脱いじゃいけない。さっきも云った通り、そいつの利用法を忘れちゃいけないぜ」

小雪が金色の仮面やマントを脱ごうとするのを、男が止めた。追手の目標になるこの衣裳を、なぜそのまま身につけていなければならないのか、不思議な指図もあったものだ。