Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなもかたなも

花も刀も

山本 周五郎

Lisez 花も刀も (はなもかたなも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 364 caractères · 178 écrans

Aozora Bunko

「ほっ、おめえ、それを抜く気か」

「いいから帰れ」

「それを抜く気かって訊いてるんだ」

「黙って帰れ」と、幹太郎は云った、「詳しいことは知らないが、この人はいやだと云っている、それで用は済んだ筈だ、一人暮しの娘を威して、力ずくでいうことをきかせようなどとは、男いっぴきのすることじゃあないだろう」

「やかましいや、食い詰めたあげくの行倒れが、洒落たことをぬかすな」

三平は、平べったい顔に嘲笑をうかべてどなると、突然、ふところへ手を入れて九寸五分を抜き、「出てうせろ」と喚いた。

「このお豊はおれの息のかかっている女だ、この家はおれが頼んで、河内屋の旦那から借りてやった家だ。おめえこそ、とっとと出てうせろ」

「なにを云やがる、この野良犬め」と、お豊がとびかかりそうにした。幹太郎はそれを引止め、うしろにかばいながら、「出てゆけばいいのか」と云った。三平は「出てゆけ」と喚き返した。

「けがのねえうちに出てゆくのが身のためだ、へんにきいたふうなまねをすると、生きてこの土地は出られねえぞ」

「お豊さん、ゆこう」

幹太郎はそう云って、脇差をそこに置き、壁に掛っている着物を取った。