Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなもかたなも
花も刀も
山本 周五郎
Lisez 花も刀も (はなもかたなも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 364 caractères · 178 écrans
「いいとも」と、深喜は頷いた。
「じつは、おれはもう、かやさんと結婚しているんだ」
「結婚だって――」
「今年の二月だ」
深喜には、まるでわけがわからなかった。
「それはどういう意味だ」
「このまえ会ったとき、おれは淵辺道場がだめだということを話した、実際そのとおりだったし、現在では没落はもう時間の問題だといってもいい、おれはこんな体で、淵辺にいるから食ってもゆけるが、あの道場からはなれれば生活ができない」
深喜は眼をそらした。
彼が道場を持つようになったら、秋田に経理をやってもらうつもりだった。しかし、いまそれを云ったところで、慰めにもなりはしないだろう、と深喜は思った。
平八は続けて「それで、おれは、まえから自活する手段を考え、毎月の手当の中から、いくばくの銀を貯めていた」と云った。そうして今年の二月、下谷の黒門町で、小さくはあるが中通りの表に店を借り、小間物屋をはじめた。それには自分がまだ道場に勤めているので、誰か店をやる者がなければならない。そこで、かやに来てもらい、彼女がずっと店の経営をしている、というのであった。
「田舎のお母さんの承諾は受けている、平手にはそのまえに相談したかったのだが、反対されることはわかっていたし、事情がいろいろ切迫していたものだから、怒られるのを覚悟のうえでそうしてしまったんだ」