Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなもかたなも

花も刀も

山本 周五郎

Lisez 花も刀も (はなもかたなも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 364 caractères · 178 écrans

Aozora Bunko

幹太郎は強引に顔を反らせた。

「お願い、お願いよ」と、お豊は喘ぎ、幹太郎の頬へ、額へと、ところ構わず唇を押しつけながら、手と足で彼を緊めつけ、そうして狂ったような声で囁いた。これが最後だから、あした別れてしまえば、この世で二度と会えないのだから、ねえ平手さん、ごしょう一生、たったいちど、お願いよ、とお豊は喘いだ。

「待て、それは思い違いだ」

幹太郎は彼女の両手を掴み、それを左右にひらいて押えつけると、半身を起こして彼女の上へ(暴れることのできないように)のしかかった。幸坊は身動きもしなかった。おそらく眼をさましているのだろうが、じっと蒲団にくるまったまま息をひそめていた。

「よくお聞き、お豊、私はおまえたちと別れやしない、そんなことはないんだ」と、彼は喘ぎながらいった。

「それは、いっしょに住むことはできない、私は下屋敷のお小屋に寝泊りをする、けれども、半月にいちどずつは、泊りに帰るんだ」

硬く緊張していた、お豊の躯から、そのときすっと、力のぬけてゆくのが、感じられた。

「私は支度金の中から、おまえたち二人の住む家を借りる、それまでは、さっき話した友達の、知り合いの家に置いてもらうことにして来た、わかるか」