Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あめしょうしょう

雨瀟瀟・雪解 他七篇

永井 荷風

Lisez 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) de 永井 荷風 (ながいかふう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 145 414 caractères · 289 écrans

Aozora Bunko

お千代さんとこはこの間金毘羅さまの帰りに表まで一緒に来ましたから。それでお知らせしに来ましたの。」

「ここの家の電話じゃまずい。やッぱり自働になさい。一円立替えます。」と重吉は袂から小銭を出す。

「じゃ、暫くお借りします。」

「いずれまた電話で。」と重吉は女中と共に梯子段を降りると、直様慶応義塾病院に電話をかけ、お千代を呼出して、「家へは帰って来てはいけない」と言って暗にその意を含ませ、二階へ上ってから手早く鏡台や何かの引出しをあけて手紙や請取書などの有無を調べ、押入からトランクと行李と手提革包を引ずり出した後、外へ駈出し、円タクを二台呼んで来て、夜具を始めとして積まれるだけの物を積み込ませた。家主の硝子屋へは出放題の事を言って、間代の残りも奇麗に払い、重吉は荷物の半分を新橋駅の手荷物預り処に預け、夜具と手提革包を載せた自動車に乗って浅草千足町一丁目の藤田という荒物屋をたずねた。松竹座の前を真直に南千住へ出る新開の大通りである。この荒物屋はお千代の妹の嫁に行った先で、兼てよりお千代は万一の場合隠れ場所にするつもりで既に重吉をも紹介して置いたのである。

夜具と手提革包を預けてから、重吉はすぐさま貸間をさがしにその辺を歩き廻って、午頃帰って来た時始めてお千代と落合った。