Classiques japonais avec furigana
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あめしょうしょう
雨瀟瀟・雪解 他七篇
永井 荷風
Lisez 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) de 永井 荷風 (ながいかふう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 145 414 caractères · 289 écrans
殊の外愚僧を愛せられ、是非とも満行寺に立寄れよと御勧めなされ候により、そのまゝ御厄介に相なり候処、当山は申すまでもなく西本願寺派丸円寺の分れにて、肉食妻帯の宗門なり。了善上人には御連合も先年寂滅なされ、娘御お一人御座候のみにて、法嗣に立つべき男子なく、遂に愚僧を婿養子になされたき由申出され候中、急病にて遷化遊ばされ候。尤もこれは愚僧当山の厄介に相なり候てより三年の後にて、愚僧は御遺言に基き当山八代目の住職に相なり候次第にて有之候。これより先、愚僧はかの百両の大金、豆州の湯治場を遊び廻り候ても、僅拾両とは使ひ申さず。殆そのまゝ所持致をり候事故、当山の御厄介に相なり候に付いては、またもやその隠場所に困りをり候処、唯今にても当寺表惣門の旁に立ちをり候榎の大木に目をつけ、夜中攀上り、幹の穴に隠し置き申候。さて先代御成仏の後は愚僧住職の身に御座候へば、他出他行も自由気儘に相なり候故、夜中再び人知れずかの大木に攀上り、九拾両の中四拾両ほど取出し、残り五十両はそのまゝ旧の通り幹の穴に隠し、右の四拾両を以て、一時妾を囲ひ、淫楽に耽りをり候処、その妾も数年にして病死致し、続いて先代住職の形見なる梵妻もとかく病身の処これまた世を去り申候。