Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
Leggi 三国志(一) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 309.839 caratteri · 622 schermate
七
七
「やよ、それに来る豪傑。貴軍はそも、敵か味方か」
玄徳のそばから大音で、関羽が彼方へ向って云った。
先でも、玄徳たちを、
「官軍か賊軍か?」と疑っていたように、ぴたと一軍の前進を停めて、
「これは洛陽より南下した五千騎の官軍である。汝らこそ、黄匪に非ずや」
と、呶鳴り返してきた。
聞くと、玄徳は左将軍関羽、右将軍張飛だけを両側に従えて、兵を後方に残したまま数百歩駒をすすめ、
「戦場とて、失礼をいたした。それがしは県楼桑村の草莽より起って、いささか奉公を志し、討賊の戦場に参加しておる義軍の将、劉備玄徳という者です。それにおいである豪傑は、そも何ぴとなりや。願わくばご尊名をうかがいたい」
いうと、紅の旗、紅の鎧、紅の鞍にまたがっている人物は、玄徳の会釈を、馬上でうけながら微笑をたたえ、「ごていねいな挨拶。それへ参って申さん」と、赤夜叉の如く、すべて赤く鎧った旗本七騎につつまれて、玄徳の間近まで馬をすすめて来た。
近々と、その人物を見れば。
年はまだ若い。肉薄く色白く、細眼長髯、胆量人にこえ、その眸には、智謀はかり知れないものが見えた。
声静かに、名乗っていう。