Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵 (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.809 caratteri · 369 schermate
やっと、飯時になって、
「そうそうあの武者修行にも、飯をやれ」
と梅軒は思い出したように、仕事場の土間にまだ草鞋も解かず、鞴の火にあたっている武蔵を見て、女房にいいつけた。
女房もまた、愛想がなく、
「あの衆は、この間も留守に来て、泊って行ったのだに」
「岩公と一緒に寝かせてやれ」
「いつぞやは、鞴のそばに、筵を敷いて寝てもろたのじゃ、今夜もそうしてもろたがいい」
「おい、若いの」
梅軒の向っている炉には、酒が暖めてあった。杯を、土間へ向けて、
「酒をのむか」
「嫌いではありません」
「一杯のめ」
「はい」
武蔵は、土間と部屋のさかいに腰かけ、
「頂戴いたします」
と、杯に礼をして唇へ入れた、酢みたいな地酒だった。
「ご返杯を」
「まあ、それは持っていねえ、おれはこっちの杯で飲むから――時に武者修行」
「はっ」
「幾歳だい、若いようだが」
「明けて、二十二歳を迎えます」
「故郷は」
「美作です」
――というと宍戸梅軒の外れていた眼が、武蔵の全姿をきびしく見直した。
「……さっき、なんとかいったな……名だ……名だ……おめえの名だ」
「宮本武蔵」
「武蔵とは」
「たけぞうと書きまする」
そこへ女房が、汁の椀、漬物、箸と飯茶碗を持って来て、