Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵 (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.809 caratteri · 369 schermate
二
女も女だと思う。
彼の童心は、わけもなく高い動悸を打ち、嫉ましい気もするし、悲しい気もする。――なにかこう焦々と腹が立って、石でも拾って打つけてやろうかとさえ思った。
「なんだ、あの奴は、いつか又八っていう人へ、お師匠様の言伝てをたのんだ朱実じゃないか。お茶屋の娘だからませているんだな。いつのまにかお師匠様とあんなに仲よくなったんだろ。お師匠様もお師匠様だ。……お通さんにいいつけてやろ」
そこから往来の彼方此方を見まわす。欄干から橋の下を覗いて見る。――だが、お通の姿は、まだここに見当らない。
「どうしたんだろ?」
先頃から泊っている烏丸家の邸内を出たのは、お通のほうが先に出かけているのである。
お通は今朝、武蔵とここであえるのを確信しているので、年暮のうちに、烏丸家の奥から戴いたという初春の小袖を着、ゆうべは髪を洗ったり結ったりして、今朝を楽しみに寝もやらない様子であったのだ。
そして、まだ未明のうちから、夜の白むのを待ち遠しがって、
(こうしている間に、祇園神社から清水堂へ初詣りをして、それから五条大橋へ行くとしよう)
といい出し、城太郎が、
(じゃあ、おいらも)