후리가나로 읽는 일본 고전
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みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
吉川 英治의 源頼朝(みなもとよりとも)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 306,118자 · 613화면
水禽
一
水禽
一
維盛、忠度を大将とする平家の大軍は、頼朝が、政子のため大急ぎで建築した仮の館へ移った二日前の十三日に、駿河国の手越の宿に着いていた。
その早打ちを受けとりながら、頼朝が、たった一夜でも、その仮館に妻と共に送ったのは、
――そなたの為に。
と彼は妻に云ったが、男たる者の胸には、べつな計りがあっての事であった。
石橋山から遁れて、甲州その他の方面へ遁れていた味方はかなり多い。加藤次景員、同じく景廉、伊沢五郎、逸見冠者光長などが、甲斐源氏の武田一族や、安田義定などと団結して、これが駿河方面へ出、鎌倉の本軍と合流することになっている。
それと、こんどの京勢との対陣は、今までの部分的な戦とちがって、彼の主体と味方の主体とが初めて相まみえる大事な合戦と思われたので――頼朝も軽忽にはうごき出さない肚らしく見えた。
「二千の兵は、鎌倉に残しておく。三百の兵は、この館の護りに付けて参る。今までのような憂き目はもう見せまい。またしばし、留守をしていよ」
立つ日の朝。――それは十六日であった。頼朝は、妻へこう云いのこして、大倉郷の館を出た。
令は、すでに発しられていた。