후리가나로 읽는 일본 고전
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
井上 円了의 井上円了・世界旅行記(おうべいかっこく せいきょうにっき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 260,015자 · 519화면
山上に登躋すれば、ビクトリア州の平原を一望するに足るというも、雲煙のために眼界を遮塞せらる。よって、ただちに帰路に向かい、クロイドン駅に降車す。林丘あり河流ありて、夏時の遊歩場に適す。その流水はヤラ川の源流に当たる。この川、メルボルンに至りて海に入る。この辺り概して牧場にして、牛羊の得々として遊ぶを見る。牧場のほかに果林多し。穀類の耕作地はいたってすくなし。路傍の樹木はオーク樹多く、目下落葉最中なり。松、杉に類する樹もまた多し。人家希有にして、車行数里の間に二、三戸を見るのみ。ゆえに野外は寂寞荒涼を極め、目を慰むべき風景なし。これを一言すれば殺風景なり。わが国の野外とは雲泥の相違あり。午後四時帰宅す。夜に入りて天ようやくはれ、一輪の秋月北天に懸かる。詩思おのずから動く。
雨過秋宵露気寒、家書不レ到思漫漫、知レ吾独有二故山月一、飽見北天光一団。
(雨一過して秋の宵に露の気配も寒々しく、家からの手紙もとだえて思いはみだれる。私を知るものはただ故郷の月のみ、あくまで北の空にかかる円い月光をみる。)
五月十四日(日曜)、快晴。一天洗うがごとく、四面片雲を見ず。