후리가나로 읽는 일본 고전
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
井上 円了의 井上円了・世界旅行記(おうべいかっこく せいきょうにっき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 260,015자 · 519화면
ただし、港内に帆船相集まり、連檣林立、幾百艘なるを知らず。欧州各国の船舶ここに至りてとどまるという。聞くところによれば、この港は毎年五月十三日より七月二十九日までは太陽の没することなく、十一月十八日より一月二十三日までは太陽を見ることなし。しかして冬期二カ月間以上の長夜は、電灯をもって日光に代う。冬中の寒気は厳なることもちろんなれども、ロシア、スウェーデンおよびドイツの北部ほどにはなはだしからずという。けだし、暖潮を受くるためなり。歩して市外に至れば、諸山みな赤壁のごとく岩石を露出し、断崖千仞なるあり。その間に残雪堆をなすも、山麓には青草※(「くさかんむり/千」、第4水準2-85-91)々として茂り、ようやく春に入るがごとき風色なり。午時出港。これより、まさしく目的の終航点たるノールカップに向かいて急航す。四時以後は左方に渺茫たる北極海を望み、右方に屹立せる絶壁を見て北走するに、崖下に無数の小禽の上下するあり、あたかも群蝶の風に舞うがごとし。風光荒涼、自然に北極に近づきたるの心地をなす。
かくして同日午後六時、まさしく欧州最北の岬端ノールカップに着す。