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にっき

日記

宮本 百合子

12 一九二六年(大正十五年・昭和元年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 25,679 字 · 52 页

青空文庫

一月三十日

一月三十一日

二月一日

母上「毎日一緒に居て、まだ話すことがあるのかい、あきれたね、まあ」Y、一人になる故、京都に行こうかと秀雄にきいたら、十日すぎにゆく由で中止にした。

〔欄外に〕

林町からクルマ廻して貰い、三越で買ものす。

一月三十日(土曜)

午前六時すぎ青森着。

船、実に珍しくおだやかであった。

九時すぎ小樽着。中山夫妻出迎。

青森でも吹雪いて居たが、海上以北晴れる間もない吹雪。

停車場より始めて橇にのる。

一月三十一日(日曜)曇 時々吹雪。

父上朝より竹中氏と外出。自分午後より俥橇にて小樽公園、水天宮、花園町附近に出る。スキー、思って居たほど見た目が愉快そうにもあらず、下手ばかりの故か。

雪景色は大抵単純。

室内に居ると、陰気だ。天光がささないから。北海道の冬がわびしいのは、雪があるからではない。雪をふらすために日光が人間の生活からうばわれるからだ。小樽見るところもうなし。明日一人でもよい、札幌に行こうかと思う。

二月一日(月曜)

十一時の汽車にて札幌に来る。小樽より雪尠く、ゴム輪の車通ず。馬橇はやはり沢山あるが。八重さんにあげる※の切符を買い、父上の代理にて宮部氏のところを訪ねる。