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にっき
日記
宮本 百合子
12 一九二六年(大正十五年・昭和元年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 25,679 字 · 52 页
二月三日
函館に向う。
Yより手紙と電報、Y到頭京都に来た由。
ヤッパリキタ 五ヒカエル ユアサ
〔欄外に〕
きのう、今日、汽車の中にて志賀直哉の「廿代一面」をよむ。
面白し。
二月三日(水曜)晴
六時十五分、函館つき。五島軒ホテルにゆく。部屋一杯の由、下の喫煙室でやすみ、三十日以来始めて愉快に出る湯で顔を洗う。
これも久しぶりの心持よい朝飯で、父上竹中自分、皆大よろこび、すっかり上機嫌になる。米沢人の骨董屋とかいうのを訪ねた。何もなし。市役所にゆき、小楠の兄などに会う。日本銀行の建築場を見る。竹中氏と別れ、二人であちこち歩き、又五島軒にかえって食事。竹中氏も二人手下をつれて来て食事。四時までロンジ・ルームに休む。自動車で港に来、五時出帆、珍しく静かな海なり。青森で竹中氏と別る。彼越後の令嬢のところに廻る。
〔欄外に〕
ハムズンをよみつづく。もう終りの方になって、captain の妻が、下らない若者の子をもったところ、及、それを夫に告げ、夫堪えようとして堪え得ず、終に夫人死ぬ。
生活のアンニュイから来る破滅
She had no child, but had a piano, no child. Nothing to do; 余り上々の作でない。