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しょうわゆうげきたい

昭和遊撃隊

平田 晋策

「少年倶楽部」1934(昭和9)年1月号~12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,452 字 · 208 页

青空文庫

ああどこへ流されるのだろう

ああどこへ流されるのだろう

諸君。波間にただよう少年下士官が、わが清少年であることは、もう感づいていられるであろう。

さっき、遊撃潜水戦隊は、低く低く飛んで来る『荒鷲』の姿を見つけると、青木大佐の命令で、電光石火のはやさをもって、潜水した。(さすがの大佐も、まさか『荒鷲』が、傷ついていようとは、思わなかったのだ)

日本の潜水艦は、潜水(もぐり)の速いことにかけては、世界一だ。ことに『八島』や『千代田』は、特別の設計がしてあるから、司令塔が沈んでしまうまでに、三十秒もかからない。

その時、清少年は、甲板の上の二十糎砲の砲塔の陰に立って、痛快な太平洋の荒波を眺めているうちに、波の音にすっかり気をとられて、潜水警報(しらせ)を聞きもらした。

そして、誰も清君が残っていることに、気がつかなかった。

前へ進む『千代田』が潜りかけたので、「はっ。」と思った時は、もう、『八島』の甲板は波の中へ入っていたのだ。

恐しい波が、猛獣のように襲いかかって来る。見る見る艦は沈んでゆく。

『千代田』の司令塔が見えなくなったと思った時、清君は波に足をすくわれて、横にたおれたまま、ずるずると『八島』