轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
花と龍「読売新聞」読売新聞社、1952(昭和27)年6月20日~1953(昭和28)年5月11日<br>あとがき「花と龍(下巻)」新潮社、1953(昭和28)年7月31日<br>解説「火野葦平選集 第五巻」東京創元社、1958(昭和33)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 410,131 字 · 824 页
「なんで?」
「いつか、吉田親分のところへ、乗りこんで、かけあいに行っとろうが。あのことで――玉井の奴、おれをさしおいて、じかに、吉田の大将に面会するなんて、生意気な奴じゃ。おれの顔をつぶした。……ちゅうて、はげしゅう、怒っとるそうじゃ」
「ふウン……」
それから、また、二三番、さした後、
「金さん」
「あン?」
「あんた、谷口のおマンさんと夫婦になるそうじゃなあ」
「誰が、いうたな?」
「おマンさんが、自分で、いいよった」
金五郎は、そのことを聞くのは、はじめてではなかった。この二三日、どこに行っても、それをいわれる。それというのが、マンが、誰彼に逢うごとに、「金五郎さんの嫁女になる」と、いいふらしているらしかった。その癖、マンは金五郎に出あっても、つんと横をむいて、ものもいわずに、通りすぎてしまう。
金五郎は、苦笑する。
(おかしな女じゃ)
その夕方、新之助の見舞に行くと、君香がいた。毎日、来ているらしい。派手な洋装はやめて、簡単服のような、質素な風をしている。どこにも、ボンネットや、絹手袋、パラソルのようなものは見あたらなかった。
(なんだか、妙じゃな)
と、金五郎は、直感した。