轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
花と龍「読売新聞」読売新聞社、1952(昭和27)年6月20日~1953(昭和28)年5月11日<br>あとがき「花と龍(下巻)」新潮社、1953(昭和28)年7月31日<br>解説「火野葦平選集 第五巻」東京創元社、1958(昭和33)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 410,131 字 · 824 页
しばらくして、二人とも、裸になって、湯槽に降りた。すると、そこに、先刻の男がいたのである。「神の湯」の札を買ったことを知っていて、待ちかまえていたのかも知れない。
ひろい石の湯槽に、客は、三人しかいなかった。
「兄ちゃんは、きれいな身体してるなあ」
角刈の男は、折った手拭を頭にのせたまま、つうっと、金五郎の方へ、寄って来た。
「なに、土百姓じゃけ、泥と一つことです」
金五郎は、しかたなしに、苦笑して、答えた。
「いいや、そうじゃない。ほんとに、色が白くて、肌目がこまかい。おれの肌とは大ちがいだ。あんたのような身体に、彫青したら、そりゃあ、みごとなもんだがなあ」
「滅相もない。百姓の子が、彫青なんて……」
「兄ちゃんは、何年かね?」
「辰です」
「辰? ほう、いい干支だ。おれは、巳の年だから、蛇を入れたが、兄ちゃんなら、ピシャリ、龍だなあ。彫りあがったら、惚れぼれするぞ。おれのは、こんなに、汚ねえが……」
男は、金五郎の腕をつかんだ。
医者が、患者を診察するような手つきで、しきりと、腕や、肩を、骨ばった指先で、さすったり、もんだりする。背中の方まで廻って、眺めながら、「ふウむ」