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にっき

日記

宮本 百合子

12 一九二六年(大正十五年・昭和元年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 25,679 字 · 52 页

青空文庫

十一月二十九日

十二月三日

十二月七日

アミノさんに永い手紙を書く。二人で。

五番町のところの楓、塵をかぶり乍らも美し。こちらはもう冬だ。市内は晩秋

〔欄外に〕Tess

十一月二十九日(月曜)

テス――もう終りになったらよんでしまわないうちは仕事手につかぬ心持。四時頃かえってから夕飯までによんでしまう。

ハーデーの、社会のコムヴェンションに対する心持、運命に対する心持などよくわかり、テスの生活力の純な激しさ、そのつよさ、よわさなどよくわかり、つまり面白かった。が、というところあり。この作品にあらわれる著しき傾向はインテレクトがハートにサレンダーするのが人生だというような点、そして、重り重った運命が終にそれを運ぶ人間をクラッシュせずんばやまぬところ、大きな或ものを感じさせる。

〔欄外に〕

イギリスの farm folk の生活を知るにはよかった。

仕事

十二月三日(金曜)

ロマン・ローラン「ヴェートウベン」、先によんだことがあったのを又よみなおして見る。

十二月七日(火曜)

「牡丹」三十八枚。改造に送る。

Yの誕生日。生憎の雨だが、三沢、苅田さん来。夕方から一層ひどい雨になった。私何にもプレゼントなく、この間思いついて買っておいた Westminster だけがたそくとなる。