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にっき

日記

宮本 百合子

12 一九二六年(大正十五年・昭和元年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 25,679 字 · 52 页

青空文庫

一月二十七日

一月二十八日

一月二十九日

たった一人ぼっちになる故Yは、京都に行ってもよいと云う。

一月二十七日(水曜)

事務所に電話をかけ、同行、おんぶで行きたい由をたのむ。

一月二十八日(木曜)

雄弁にやるものがあるので、あの坂の中途の犬のことを書いた。がよく出来すぎ。雄弁の『キング』には惜し。

又夜になってから、アイラヴユーを書いた。それをやることにする。

Y、風呂たきをし、労力と費用と時間の浪費だと云っておこる。

もっともだが、私は決して銭湯には行かない。これはYもわかって居るがやって見ると、それをつくづく感じ、おこるところ、Yらしくて面白し。夜Y眠れず、二人で喋り、眠ったの三時すぎ。

〔欄外に〕

加藤首相、今朝急性肺炎にて逝去。

一月二十九日(金曜)

父上と午後一時の急行で北海道に立つ。同行、コントラクター竹中。

父上小樽三井銀行支店建築の用向を帯びて。

オテテコテンテンが鳴ったのでYも目がさめる。下に来て、じぶくり。

「いやー、いやー」とじぶくり乍ら涙を出して居る。一緒に出かけ、Y、さくや風呂タキのときこわした眼鏡なおさせに神田でおりる。却ってよく、元気になって居た。林町につくとすぐYより電話。