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にっき
日記
宮本 百合子
15 一九二九年(昭和四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 79,482 字 · 160 页
四月三日
こんな性質の女房では癪にさわるな。
Yからのザピースカ、細君、今娘の居るところをあけ夕方七時まで今Yの居る部屋をも使えば 400 р欲しいと云った由。Yフンガイして「一番慾がないと思った夫婦が一番欲ばりになった。うちへ来ることはまああきらめておくれ」
自分一つ室にギューギューで居るのは辛いからパッサージへ行ってかまわない気だ。
Prof. フロムゴリド
――さて……あしたじゃあ出ますか?
――室がまだ出来ません、若しかしたらホテルへ行かなくちゃならないかもしれない。
と云ったら、ドイツ風高いカラーの上で、
――何を云ってる!
と大きな眼をした。
――ホテルへなんぞ決して住んじゃあいけない。又肝臓が痛むだけだ……まあよしよし、当分ここに居なさい。
四月三日
物価上騰。
ゴムトレストでガローシの価を上げた。例えば男のガローシ 4р72к だったのを 5р15к に、女 4р7к の代 4р60к
○今日カールミン
――○――
Y七時頃来た。彼女が来た時部屋に丁度ファイエルマンと Госиздат〔国立図書出版所〕の女ともう一人の女が来て長椅子に居た。