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にっき

日記

宮本 百合子

15 一九二九年(昭和四年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 79,482 字 · 160 页

青空文庫

〔感想〕

十月十八日

やれぬのかもしれぬ。が、スエ子を可哀そうに思った。腰湯つかわせ、梅干番茶をのませ、寝床へ入れて Hotel へかえり No. 35 をもやへ書いた。

〔感想〕

○戦前パリの諸銀行はロシアの炭業を完全に支配して居た。

石油は、フランス諸銀行は英国の各銀行と共にロシア・ゼネラル・コーポレーションを組織し、一九一三年にバクーの全生産(石油の四十パーセント)を独占した。

○マルチネ、ひどい糖尿病で、インソリンを三本注射しつつ、市役所の校正掛をやって居る。

娘――ローズマリ(ソルボンヌの卒業生)

息子――

十月十八日(金)雨。もやへ37=

稽古をやすむ。

朝、マルチネから今夜来てよいというはがきが来たと云って、片山さん知らせに来てくれた。

平さんに電話をかけたが居ず。二三度かけたが通じないので d※(アキュートアクセント付きE小文字)jeuner〔朝食〕の後クラマールへゆき、St. Germain〔サンジェルマン大通り〕で食事をし(一人前7F位で)マルチネのところへ行った。

ペルラシェイズのそば。二階。静かな、会った後に感じののこる長髯の、オリヴ色のガウンを着、室内靴をはいた男だった。