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にっき
日記
宮本 百合子
15 一九二九年(昭和四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 79,482 字 · 160 页
四月六日
――たべましたか?
――おなかがはって、ねむくなって来た
――今、ドーム・オトドイハなら、ミョールトゥイ・チャスです。御飯の後、二時
два часа после хлеба и соли〔パンと塩を食べたあとの二時間〕
○雪がとけ始めると、今までちっとも気のつかなかった樹の小さい枯枝や、古葉が雪の上で目についた。雪は音を立てず水になった。人に踏まれることのない柵の中では、水分と日光のぬくもりで、ぐちゃぐちゃにゆるんだ地面を貫いてもう青草が見える。月のない夜、凝っとした空気の中で樹は静かに枯枝をおとした。
翌朝は、ところが再び大雪だ。部屋の壁を雪明りが照す程、ふり積った。樹々のどんな細枝にまで凍りついて日がさせばそのままキラキラ何日でも燦く〇・二十度の雪ではなかった。水気ゆたかな重い大きな雪片だ。
雪は樹木のやや太い枝の上や、樹の股に真白く柔くたまった。雪はもう降りつつ重みで梢をすべり落ち、地の上で消えかける時候になって居た。積った雪のために樹木は黒々と線を現し、景色に奥行をつけた。
四月六日 雪
体量、真綿入のどてらとコムプレスをつけたままで五七キロ・七=ざっと十五貫ある。