轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あるはいまつのどくはく

ある偃松の独白

中村 清太郎

春雪写山行「旅」1940(昭和15)年4月<br>黒部川峡谷の話「山岳 第十二年第一号」1918(大正7)年2月<br>枯木の美と怪「国立公園」1952(昭和27)年3月<br>雪山と廃道「山 二巻二号」1935(昭和10)年2月<br>七面山冬ごもりの記「山小屋」1947(昭和22)年<br>黒部川初遡行の追憶「山と渓谷」1939(昭和14)年7月<br>大雪山あれこれ「国立公園」1955(昭和30)年

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 132,905 字 · 262 页

青空文庫

序

「剱岳列嶂(後立山布引より)」のキャプション付きの挿図

剱岳列嶂(後立山布引より)

序

これは私の前著「山岳渇仰」――戦時最悪の条件下で生れた――に次ぐ第二集で、あれに洩れたものと、その後の文章から選んで、ささやかな一本に纒めたものである。書名はその中の一篇から採った。

山は私にとって全くありがたい存在なのである。いつからか私は山に向えば、思わずぬかずき、拝む癖がついている。いわば山は、わたくし流の自然教の偶像といってもいい。

思えば明治の探検期以来、半世紀を越える年月を、山の恵みにあずかってきた私は、まことに仕合わせであるが、山も時代の外に超然たるわけには行かなかった。今そこには、探検時代に無かった山気の混濁がある。単に炭酸ガスの増加だけではない。一種の悪気が漂うのだ。そして何か山に対する心に欠けたところがある。

それが、ひいて山の自然を破壊する。人間の精神活動の源泉たる自然、その大切な宝庫を、みずから破壊する矛盾をおかしている。遭難はおろか、暗い霧のかなたを指す導標に、〈民族自滅へ〉と書かれていなければ幸いである。

畏れと、慎しみと、感謝と、それに自然を敬重する知恵が要望されること、今日より切なるはない。