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したやそうわ

下谷叢話

永井 荷風

自序「下谷叢話」春陽堂、1926(大正15)年3月20日<br>第一~第四「女性 第五巻第二号」プラトン社、1924(大正13)年2月1日<br>第五~第十一「女性 第五巻第三号」プラトン社、1924(大正13)年3月1日<br>第十二~第十五「女性 第五巻第四号」プラトン社、1924(大正13)年4月1日<br>第十六~第二十二「女性 第五巻第五号」プラトン社、1924(大正13)年5月1日<br>第二十三~第二十九「女性 第五巻第六号」プラトン社、1924(大正13)年6月1日<br>第三十~第三十五「女性 第六巻第一号」プラトン社、1924(大正13)年7月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 122,971 字 · 246 页

青空文庫

枕山が「二月二十日作」に曰く「天街塵斂静無風。羽衛煌煌晴旭中。満路哭声紛雨泣。霊輿今日入玄宮。」〔天街塵斂マリ静カニシテ風無シ/羽衛煌煌タリ晴旭ノ中/満路ノ哭声紛雨ノゴトク泣キ/霊輿今日玄宮ニ入ル〕この日霊輿は西丸矢来門より竹橋を渡り一ツ橋見附を出で、右へ堀端を護持院ヶ原について神田橋手前本多伊勢守屋敷の前通を右へ、現在の錦町通を北に進み、小川町に出で、稲葉丹後守屋敷前の通を左へ、現在の淡路町通を過ぎ、筋違見附より神田川を渡って御成道を、上野広小路から黒門に入り文珠楼前を右へ、凌雲院前通の松原を過ぎ、大師堂脇なる矢来門の通から龕前堂に護送せられたのである。

三月九日、枕山は星巌夫妻の潮来に遊ばんとするのを行徳まで送って行った。佐久間象山もこの日行を送る人の中に交っていた。象山は時に年三十一である。横山湖山は去年から星巌の家に寄寓していたので、倶に行徳まで送って行ったに相違ない。湖山が送別の作中に、「雲断鏡光湾上寺。潮高銚子港頭楼。江山皆我題名地。愧被先生問昔遊。」〔雲断鏡光湾上ノ寺/潮高銚子港頭ノ楼/江山皆我ガ題名ノ地/先生ニ昔遊ヲ問ハルルヲ愧ヅ〕云々。