轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かせいのまじゅつし
火星の魔術師
蘭 郁二郎
蘭郁二郎『火星の魔術師』。同一底本的分册已合并为一书。收入:火星の魔術師、夢鬼、歪んだ夢、魔像、白金神経の少女、睡魔、地図にない島、宇宙爆撃、蝱の囁き。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 151,120 字 · 302 页
ゲンも尾を振りながら、穏和しく追いて来て、自分で小屋に這入ってしまった。
六
「しかし、君、あんな機械でどうして眠り病が出来るんだい」
部屋に落着くのを待かねて喜村が聞きかけた。きのうから眠り病の惨禍を、まざまざと見せつけられているし、それが何者かの大陰謀だとあっては、なおさら聞きずてならぬことだった。
「あの箱がくせものなんだ、電燈線に接いであったろう――、あれは電燈線を動力として簡単に超音波を発生する装置なんだよ」
「超音波――?」
「いかにも」
村田は、大きく頷いて
「その超音波こそ、嗜眠性脳炎――俗称眠り病の原因なんだ」
「ふーん」
「眠り病の原因が物理的なもんだとは古今未曾有の大発見さ……、しかもこれを素早くスパイの奴が利用していたんだから恐ろしいね、東京全体を眠り殺すばかりか、君の話によると国境方面の警備隊にまでやっていたんだからね……、殺人光線が掛声ばかりで、空気中に導帯をつくる問題で行きなやんでいる際に、その恐るべき殺人音波、眠り音波が着々と猛威を振いはじめていたんだぜ」
「ふーん、しかし、そんなことが出来るんかね、一向に音らしいものは聴こえなかったが……」