輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《源頼朝(みなもとよりとも)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 306,118 字 · 613 頁
「吉次どの。毎日、よう退屈なさらぬのう」
彼に、社家の一間を貸し与えてから、もう半月の余は経っていた。
蝉の声を手枕に、吉次は一人ぼッち、横になっていたが、
「ああ、うたた寝をした」
と、伸びをして起き上がり、
「お察しの通り、そろそろ退屈いたしました。けれど、人間稀には、退屈という事をしてみるのも、悪くありませんな。お山へ泊っていて、考えてみますと、常日頃、てまえどものような商人は、余りに退屈を忘れすぎておりましたよ。寝ても醒めても、賭け事ばかり考えましてな」
「はははは。ここへ来ては、金があっても仕方がありませんからな」
「怖くなりました。ぼつぼつ山からお暇を申さなければ」
「怖いとは、何を思い出されたか」
「今仰っしゃったように、余りに金の事や、俗気から離れますと、菩提心とやらに襲われまして、せっかく持前のあく気が、なくなり過ぎますんで。――それがなくなると、商人魂が弱まりますよ」
「まあ、ごゆるりなさい。そのうちに、鞍馬の祭りもありますから」
「そうそう、あれは幾日でしたっけな」
「この月の二十日ですが」
「ではもう明後日で」
「一年に一度の人出で、近郷の衆はおろか、都からも、参詣人が夥しゅう見える」