輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

むじんとうにいきるじゅうろくにん

無人島に生きる十六人

須川 邦彦

線上閱讀須川 邦彦《無人島に生きる十六人(むじんとうにいきるじゅうろくにん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 100,616 字 · 201 頁

青空文庫

そして翌日、すなわち九月四日の夜あけに島に帰りついた。そのとき青年たちは、まだ眠っていた。かがり火当番と、見はりやぐらの当番と老年組は、なぎさに走ってきた。

「おうい、助かったぞ。みんな起きろ」

この一言で、島はまるで、蜂のすをひっくりかえしたようなさわぎになった。

われらは、ついに助けられたのだ。小さな名もない島から、おとなりの、大きなミッドウェー島へ、海上六十カイリの引っこしをするのだ。

みんな、大よろこびで、荷づくりがはじまった。めいめい研究したものを、とりまとめたり、めぼしい品物を集めたり、小屋をかたづけたり……

糧食がかりの運転士が、一同にいった。

「みんな、不自由を、よくしんぼうしてくれた。きょうは、ありったけのごちそうをするから、えんりょなく註文してくれ」

わかい者たちは、よろこんだ。

「かたい、白いめしをたいてください」

「ライスカレーを作ってください」

「パインアップル缶をあけてください」

「あまいコンデンスミルクを願います」

料理当番は、てんてこまいだ。

十六人は、島ではじめての、そしていちばんおしまいの、大ごちそうの朝飯のまえに、一同そろって、海水に身を清めてから、はるか日本の方角にむかって、心から神様をおがんだ。