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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらくれ

あらくれ

徳田 秋声

Lesen Sie あらくれ von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.451 Zeichen · 236 Bildschirme

Aozora Bunko

蝉の声などのまだ木蔭に涼しく聞かれる頃に、家を出ていった彼女は、行く先々で、取るべき金の当がはずれたり、主が旅行中であったりした。古くからの昵みの家では、彼女は病気をしている子供のために、氷を取替えたり、団扇で煽いだりして、三時間も人々に代って看護をしていたりして、目がくらくらするほど空腹を感じて来た頃に、家へ帰って来たのであった。

家では大工がみんな昼寝をしていた。小野田もミシン台をすえた奥の六畳の涼しい窓の下で、横わっていた。

お島はそこらをがたぴし言わせて、着替などをしていた。根津の家を引払う前に、田舎へ還してしまった父親の毎日々々飲みつづけた酒代の、したたか滞っている酒屋の註文聞の一人に、途中で出逢って、自分の方からその男に声をかけて来なければならなかったことなどが、一層彼女の頭脳をむしゃくしゃさせていた。小野田がその父親を呼寄せさえしなければ、あの家もどうか恁か持続けて行けたように考えられた。あの飲んだくれのために、どのくらい自分の頭脳が掻廻され、働きが鈍らされたか知れないと思った。

「撲のめしても飽足りない奴だ」

お島は、酔ったまぎれに自分を離縁しろといって、小野田を手甲擦らせていたと云う父親の言分から、内輪が大揉めにもめて、到頭田舎へ帰って行くことになった父親に対する憎悪が、また胸に燃えたっ