Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あらくれ
あらくれ
徳田 秋声
Lesen Sie あらくれ von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.451 Zeichen · 236 Bildschirme
二十
動産不動産を合せて、十万より凹むことはなかろうと云うのであった。床下の弗函に収ってあると云う有金だけでも、少い額ではなかろうと云うのであった。その中には幾分例の小判もあろうという推測も、強ち嘘ではなかろうと思われた。
小い子供を多勢持っているこのお爺さんも、旧は矢張お島の養父から、資金の融通を仰いだ仲間の一人であった。今でも未償却のままになっている額が、少くなかった。老人は、何をおいても先、慾を知らなければ一生の損だということをお島にくどくど言聴した。
お島はそれでその時はまた自分の家の閾を跨ぐ気になるのであったが、この老人や青柳などの口利で、婿が作以外の人に決めらるるまでは、動きやすい心が、動もすると家を離れていこうとした。
二十
婚礼沙汰が初まってから、毎日のように来ては養父母と内密で談をしていた青柳は、その当日も手隙を見てはやって来て、床の間に古風な島台を飾りつけたり、何処からか持って来た箱のなかから鶴亀の二幅対を取出して、懸けて眺めたりしていた。
「今度と云う今度は島ちゃんも遁出す気遣はあるまい。己の弟は男が好いからね」青柳はそう言いながら、この二三日得意先まわりもしないでいるお島の顔を眺めた。