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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらくれ

あらくれ

徳田 秋声

Lesen Sie あらくれ von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.451 Zeichen · 236 Bildschirme

Aozora Bunko

百三

「莫迦に若くみえるね。少くとも布哇あたりから帰って来た手品師くらいには踏めますぜ」木村は笑った。

お島はその身装で、親しくしているお顧客をまわって行った。その中には若い歯科医や弁護士などもあった。

「どこの西洋美人がやって来たかと思ったら、君か」

途中で行逢った若い学生たちは、そういって不思議な彼女の姿に目をった。

「その身装で、ぜひ僕んとこへもやって来てくれたまえ」

彼等の或者は、肉づきの柔かい彼女の手に握手をして、別れて行ったりした。

「洋服はばかに評判がいいんですよ」

お島は日の暮に帰って来ると、急いで窮屈なコルセットをはずしてもらうのであったが、薄桃色肉のぽちゃぽちゃした体が、はじめて自分のものらしい気がした。

小野田は色々の学校へ新に入学した学生たちの間に撒くべき、広告札の意匠などに一日腐心していた。

百三

時間割表などの刷込まれた、二つ折小形のその広告札を、羅紗の袋に入れて、お島は朝早く新入生などの多く出入する学校の門の入口に立った。

「どうぞどっさりお持くださいまし。そして皆さん方へも、お拡めなすって下さいまし」お島はそう云って、それを彼等の手に渡した。