Japanische Klassiker mit Furigana
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あらくれ
あらくれ
徳田 秋声
Lesen Sie あらくれ von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.451 Zeichen · 236 Bildschirme
六
最近青柳がいつか養父から借りて、新座敷の造営に費った金高は、少い額ではなかった。
六
お島は作との縁談の、まだ持あがらぬずっと前から、よく養母のおとらに連れられて青柳と一緒に、大師さまやお稲荷さまへ出かけたものであった。天性目性の好くないお島は、いつの頃からこの医者に時々かかっていたか、分明覚えてもいないが、そこにいたお花と云う青柳の姪にあたる娘とも、遊び友達であった。
おとらは時には、青柳の家で、お島と対の着物をお花に拵えるために、そこへ反物屋を呼んで、柄の品評をしたりしたが、仕立あがった着物を着せられた二人の娘は、近所の人の目には、双児としかみえなかった。おとらは青柳と大師まいりなどするおりには、初めはお島だけしか連れていかなかったものだが、偶にはお花をも誘い出した。
お花という連のある時はそうでもなかったが、自分一人のおりには、お島は大人同志からは、全然除けものにされていなければならなかった。
「じゃね、小父さんと阿母さんは、此処で一服しているからね。お前は目がわるいんだから能くお詣りをしておいで。ゆっくりで可いよ。阿母さんたちはどうせ遊びに来たんだからね。