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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらくれ

あらくれ

徳田 秋声

Lesen Sie あらくれ von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.451 Zeichen · 236 Bildschirme

Aozora Bunko

百一

て来るのを覚えた。小野田の寝顔までが腹立しく見返えられた。

「せっせと仕事をして下さいよ。莫迦みたいな顔して寝ていちゃ困りますよ」

小野田が薄目をあいて、ちろりと彼女の顔を見たとき、お島はいらいらした声で言った。

お島は台所で飯を食べている時分に、やっと小野田はのそのそ起出して来た。

「仕事々々って、そうがみがみ言ったって仕事ができるもんじゃないよ」

小野田は火鉢の傍へ来て、莨をふかしはじめながら、まだ眠足りないような赭い目をお島の方へ向けた。

「それよりか硝子の工面もしなければならず、店だって飾なしにおかれやしない」

「知らないよ、私は。自分でもちっと心配するがいいんだ」お島は言返した。

百一

小野田はそこへ脱ぎっぱなしにしたお島の汗ばんだ襦袢や帯が目に入ったり、不断著を取出すために引掻まわした押入のどさくさした様子などを見ると、とても世帯は持てない女だといって、自分のために離縁を勧めた父親の辞が思い出された。

「技倆があるか何だか知らんが、まあ大変なもんだ。とても女とは思えんの」

そうも言って、荒いお島の調子に驚いていた父親の善良そうな顔も思出された。

「朝から出て、あれは一日どこを何をして歩いてるだい」