Japanische Klassiker mit Furigana
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こじきものがたり
古事記物語
鈴木 三重吉
Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme
そのほかにはけっしてなんのわけもおありにはなりません。その虫と申しますのは、はじめははう虫でいますのが、つぎには卵になり、またそのつぎには飛ぶ虫になりまして、順々に三度姿をかえる、きたいな虫だそうでございます」と、口子は子供でも心得ているかいこのことを、わざと珍しそうに、じょうずにこう申しあげました。
すると天皇は、
「そうか、そんなおもしろい虫がいるなら、わしも見に行こう」とおっしゃって、すぐにお宮をお出ましになり、奴里能美のおうちへ行幸になりました。
奴里能美は、口子が申しあげたとおりの三とおりの虫を、前もって皇后に献上しておきました。
天皇は皇后のおへやの戸の前にお立ちになって、
「そなたがいつまでも怒ったりしているので、とうとうみんながここまで出て来なければならなくなった。もうたいていにしてお帰りなさい」とお歌いになり、まもなくおともどもに難波のお宮へご還幸になりました。
天皇はそれといっしょに、八田若郎女においとまをおつかわしになりました。しかしそのかわりには、郎女の名まえをいつまでも伝え残すために、八田部という部族をおこしらえになりました。