Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こじきものがたり

古事記物語

鈴木 三重吉

Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme

Aozora Bunko

四

そのうちに皇子はすきまをねらって、さっと矢をおつがえになり、罪もない忍歯王を、だしぬけに射落としておしまいになりました。そして、なお飽き足らずに、そのおからだをずたずたに切り刻んで、それをうまの飼葉を入れるおけの中へ投げ入れて、土の中へ埋めておしまいになりました。

四

忍歯王には意富祁王、袁祁王というお二人のお子さまがいらっしゃいました。

お二人はお父上がお殺されになったとお聞きになりまして、それでは自分たちも、うかうかしてはいられないとおぼしめして、急いで大和をお逃げになりました。

そのお途中でお二人が、山城の苅羽井というところでおべんとうをめしあがっておりますと、そこへ、ちょう役あがりの印に、顔へ入墨をされている、一人の老人が出て来て、お二人が食べかけていらっしゃるおべんとうを奪い取りました。お二人は、

「そんなものは惜しくもないけれど、いったいおまえは何者だ」とおたしなめになりました。

「おれは山城でお上のししを飼っているしし飼だ」とその悪者の老人は言いました。

お二人は、それから河内の玖須婆川という川をお渡りになり、とうとう播磨まで逃げのびていらっしゃいました。