Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こじきものがたり

古事記物語

鈴木 三重吉

Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme

Aozora Bunko

女鬼どもは、いきなりそのぶどうを取って食べはじめました。

神はその間に、いっしょうけんめいにかけだして、やっと少しばかり遁げのびたとお思いになりますと、女鬼どもは、まもなく、またじきうしろまで追いつめて来ました。

神は、

「おや、これはいけない」とお思いになって、こんどは、右のびんのくしをぬいて、その歯をひっ欠いては投げつけ、ひっ欠いては投げつけなさいました。そうすると、そのくしの歯が片はしからたけのこになってゆきました。

女鬼たちは、そのたけのこを見ると、またさっそく引き抜いて、もぐもぐ食べだしました。

伊弉諾神は、そのすきをねらって、こんどこそは、だいぶ向こうまでお遁げになりました。そしてもうこれならだいじょうぶだろうとおぼしめして、ひょいとうしろをふりむいてご覧になりますと、意外にも、こんどはさっきの女神のまわりにいた八人の雷人どもが、千五百人の鬼の軍勢をひきつれて、死にものぐるいでおっかけて来るではありませんか。

神はそれをご覧になると、あわてて十拳の剣を抜きはなして、それでもってうしろをぐんぐん切りまわしながら、それこそいっしょうけんめいにお遁げになりました。