Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme
こうして抱き締めて、苦しがっているところを刀を抜いて、一突きに突いて、なぶり殺しにしていたところが、私には、はっきりとわかりました」
「ナニ、お前は、いよいよ不思議なことを言う盲人だ」
検視の役人は米友の訊問を打捨てて、弁信の糺問にとりかかろうとします。お蝶は傍でハラハラするけれども、盲目の悲しさに、弁信は一向、役人の権幕を見て取ることができずに、
「私にも、あの時の心持が自分ながら不思議でなりませぬ、ナゼ、それと知ってあの時に、大きな声をして、あの人を驚かしてやらなかったのか、その心持がどうしてもわかりませんのでございます」
「いよいよ以て、お前は不思議なことをいう盲人だ、お前のその勘で見たことを、逐一言ってみるがよい」
「ヘエ、申し上げましょう、お笑いになってはいけません、私の勘のいいことは、初めての人様はみんな本当になさらないことが多いんですから、どうぞ笑わないでお聞き下さいまし。それはこんなわけでございます、殺されたその女の方は、この近処の稲荷様へ願がけに参ったものらしうございますね、その帰りをあの悪者が待ち受けていたものでございます、そうして通りかかったところを柳の蔭から出て、ぐっとこうして羽掻締めにしてしまったから、女の方は何も言うことができなかったんだろうと思われます、それとも、あんまり怖いから、