Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
頭の部分は、はく製の虎になっているのだから、ちょっと見たのではわからない。
花田少年を背中にのせて、夜の町を歩いたのも、ついさきほど、三人の少年の部屋へ飛びこんでいったのも、みなにせもののほうだ。こわい顔をしているし、ほんとうの虎のように、ほえるけれども、それは中にはいっている人間が、そういう音の出る笛を吹くだけで、人にかみつくことなんか、できやしない。にせの虎は、いつも夜とか、うちの中のうすぐらいところにあらわれるのだし、それに、あいてが少年たちだから、いままで見やぶられなかったのだ。
ぼくは、さっき、きみの部下のひとりが、虎の衣装をかぶるのを見た。ぼくは警官の服を着て、きみの部下に化けていたのだから、だれもうたがわない。ぼくの前で平気で虎の衣装をかぶったのだ。それで、すっかり秘密がばれてしまったのだ。
ぼくはそれから、もうひとりの警官の服を着た、きみの部下をしばりあげて、石の部屋にとじこめ、それから、表口、裏口に見はりばんをしているやつを、ひとりずつ、同じようにしばって、石の部屋に入れてしまった。そして、さっきの虎が、三人の少年をおどかしてから、部屋を出てくるのを待っていた。