Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
天井裏は、すこし背をかがめれば、歩けるほどの、ゆとりができていました。懐中電灯で、あたりを見ますと、一方にトンネルのような通路がひらいて、そのトンネルの中に、何かうごめいているものがあります。
「あッ、あすこにいる。」
警官が思わず声をたてました。そのものは、たしかに魔法博士の怪人二十面相でした。こちらの四人が、トンネルの入り口にかけよると、怪人はネズミのような、すばやさで、奥のほうへ逃げこんで行きます。
「待てッ。」
どなりながら、四人は怪人のあとを追って、トンネルの奥ふかく、ふみこんで行きました。
「あぶないッ。穴だ。」
せんとうの明智探偵が、とつぜん立ちどまって、うしろの警官たちをとどめました。
トンネルのような道は、いきどまりになっていたのです。そして、そこに、ふかさもしれぬ大きな穴があいていたのです。
「ワハハハ……、明智先生、どうだね、このしかけは。さすがの名探偵も、天井裏にこんなぬけ穴があろうとは、夢にも知らなかったね……。だが、これはまだ入り口だ。この先に、きみをびっくりさせるものが、待っているんだぜ。ワハハハハ……、まあ、用心してついてくるがいい。