Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
「手をあげろ。」
ふたりが口をそろえて、切りつけるように、さけびました。
にせものは、思わず両手を肩のへんにあげて、キョロキョロと目を動かしました。すきがあれば、ドアをあけて、自動車から飛びだそうという身がまえです。
「窓の外をのぞいてごらん。逃げるにはもうおそいよ。」
小林少年が、勝ちほこったように、どなりつけました。
にせ明智が思わずのぞく窓の外。アア、いつのまに、そんな用意ができていたのでしょう。自動車の横にも、うしろにも、びっくりするほどの警官隊が、つめかけていたのです。オートバイが三台、警察自動車が三台、それに乗った警官の数は、二十人いじょうなのです。
「オイ、二十面相君、おどろいたかい。ぼくをだれだと思う? きみにさんざんひどいめにあった小林だよ。明智先生の少年助手だよ。ハハハハハ、きみは方角がちがうと言ったね。方角なんかちがうもんか。行く先は警視庁にきまってるじゃないか。あのオートバイと、警察自動車に護送されて、警視庁行きだよ。わかったかい。明智先生がちゃんと電話をかけて、警官隊を呼びよせておいたんだ。この自動車が出発する時から、あとをつけていたんだよ。