Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

「――ねえ、お父様、わたしには分らないことがあるのよ。和一郎さんが、うんと不平なの、御存じ? どうして、ああなんでしょう。あんなのに、つれていらっしゃらなくたってよかったのじゃないのかしら。――二人ぎりでいらしって――」

「そこだよ、おれの気持が誰一人わかっていないんだ。多計代はいよいよ決心して、どうしても死ぬまでに一度外国を見ておきたいというし、医者は健康を保障できないというし、おれも考えた。多計代にすれば保を失ったことは、将来の希望を奪われたと同じなんだから、おれもこの際、思いきって多計代の最後の希望を実現してやろうときめたわけだ。何しろ医者がそういうんだから、出かけるについては、万一のときの覚悟がいる。何事かあるとき、多計代は子供たちの顔を見たがるにきまっている。そのとき悔んでも意味をなさないから、こんどは、あらゆる犠牲をしのんで、みんな連れて来たんだ」

つや子までがこんどの一行に加えられ、しかもつや子自身のためにはプランらしいものの立てられていないわけも、それで伸子に得心がいった。

「さもなければ、こんどのような旅行は、計画そのものからして無謀さ。