Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
五
先ず、わたし。それから佃や動坂の一家列。――しかもそれが、幾百幾千の人々の運命と、どうつながっているというのだろう。伸子は、防寒靴の底にキシキシと軋んで雪の鳴る道を、足早に追いこしてゆくどっさりの通行人の間にまじりながら、小さい黒外套の姿で歩いて行った。
五
一月にはいると、モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)では快晴がつづいた。冬の青空がたかく晴れわたった下に、風のない真冬の日光が、白雪につつまれた屋根屋根、雪だまり、凍った並木道の樹々を、まばゆく、ときには桃色っぽく、ときには水色っぽく、きらめかせた。
モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)河の凍結もかたくなった。雪の深い河岸から眺めると、数株の裸の楊の木が黒く見えるこっち側の岸から、小さな小屋のようなものがポッツリと建っているむこう岸まで、はすかいに細く黒く、一本の踏つけ道が見えた。凍った河づらの白雪の上に黒い線に見える横断道の先で、氷滑りをしている人影が動いた。人影は雪の上で黒く小さく見えた。
この季節になってから、赤い広場の景色に風致が加った。トゥウェルスカヤ通りが、クレムリン外壁の一つの門につきあたる。