Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
「構成派の芝居みたいに、いやにどぎつかったり、しゃっちこばって凄んだりしていないのはいいけれど、あれじゃあ、気がききすぎている。理性的な、鮮明な舞台をねらっているのはわかりますがね、――あれじゃインテリくさいや」
黒びろうどの大垂幕を二枚背景としてつかって、その前に工事場の足場を意味する大きい半円形の螺旋の段々がこしらえてある。一段一段とそこをのぼってゆきながら、良人を殺された労働者の妻のアンネットが悲しみと憤りに燃えて仲間の港湾労働者たちに叫びかける大詰の場面は、ピスカトールの妻である女優の大きい身ぶりの線があんまり洗煉されて鋭くて、伸子は、ペイラシェーズのコンミューン戦士の墓についている女の浮彫像を思い出したほどだった。
「パリの観客ということを考えて、ああいう味をつよく出しているのかしら――象徴的だったわね。プロレタリア・シムボリズムってあるものかしら」
「そんなもの、あるもんか」
すぐ素子が否定した。
「シムボリズムは、土台労働者階級のものじゃないでしょう。だから、インテリくさいって、いうのさ」
「でも革命の情熱が、赤旗にシンボライズされていて不自然じゃないわよ。