Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

「そう急ぐわけでもないんでしょう」

「親たちが帰れば、わたしはすぐモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へもどります。だから――そうね、ひと月はあるでしょうね」

「そんなにさしせまっているのか」

蜂谷は思いがけなさそうだった。

二人は、モンソー公園の前にある広場めいたところのカフェーで休んだ。夕方になったら、俄にうすらつめたくなった風がマロニエの落葉をころがしてゆく秋の公園前のカフェーには腰かけている人の数も少かった。

公園の樹の間で街燈がともった。

そのカフェー・レストランの内部にも同時に灯がはいって、パリの夜の活気が目をさました。

「佐々さん、ついでに、ここで夕飯をすまして行きませんか」

ことわらなければならない理由もなくて伸子は、だまっていた。

「この間は、あんなにして不意に泊めてもらったりしてお世話になったし――いいでしょう?」

「――部屋をあけてあげたのは、わたしじゃなかったのよ、吉見さんよ」

「――じゃあ、その代表として。――ここなら、きっと、カキがうまいだろう」

半ば公園のあずまやのように作られているそのレストランは、女づれで来るような客で段々賑わって来た。